誰でも、自分にとっての大切な存在を失った時や、ストレスフルで何も考えられない時、どうやって気持ちを持ちなおせばいいのかわからなくなることがありますよね。
今日は、そんな時に役に立つ「慈悲の瞑想」と「ストレスを力に変える方法」についてご紹介します。
「瞑想」というと、スピリチュアルでちょっと怪しいと思う人もいるでしょうが、実は科学的にその効果が証明されています。
瞑想には、脳の前頭葉を鍛える効果があり、扁桃体や灰白質の形そのものが変化し、不安やストレスを上手にコントロールできるようになります。
また、慢性痛(肩こり、片頭痛)にも効きます。
スティーブジョブズ、マークザッカーバーグ、ビルゲイツといった名だたる成功者も瞑想を行って、Googleの社員にも取り入れられているそうです。1日たった10分~15分で効果があると言われています。
まずは「ストレスを操るメンタル強化術」(メンタリストDaiGo (株)KADOKAWA)という本から、慈悲の瞑想について、見ていきましょう!
慈悲の瞑想とは
生きとし生けるもの全ての幸せを願う瞑想方法です。
自分又は他人の幸せを願うこの方法は、全ての瞑想の中で最も効果があると言われています。
やり方は、リラックスして、誰か最近会って楽しく話した人や、仲のいい友人等を思い浮かべて
この人は心と体を持っています。私と同じです。
気持ちや感情、自分の考えもあります。私と同じです。
悲しんだりがっかりしたり、怒ったり混乱したりすることがあります。私と同じです。
人生で肉体的、あるいは精神的な苦しみを経験しています。私と同じです。
人生で喜び、幸せ、愛を経験しています。私と同じです。
この人は幸せになりたいと思っています。私と同じです。
この人が幸せでありますように。
引用元:「ストレスを操るメンタル強化術」
と唱えます。
長くて覚えられない…
はいっ。そういう人用の短いバージョンもあります。こちらは自分の幸せを願います。
私の願いがかないますように。
私の悩みや苦しみが消えますように。
私が幸せでありますように。
私が穏やかでありますように。
引用元:「ストレスを操るメンタル強化術」
順番は違ってもいいそうです。
2013年の研究では、慈悲の瞑想を7週間続けると、ポジティブ感情が増大して、うつの症状が軽くなったり、迷走神経の働きが良くなることがわかったそうです。
迷走神経の働きが良くなると、ストレスに強くなる効果があります。
誰かの幸せを祈ること
長い方の文言を見てみると、一文ごとに「私と同じです。」という言葉が出てきます。
辛いことや苦しいこと、腹立たしいことがあったりした時に、「相手が悪い。自分は悪くない。」という気持ちがむくむく大きくなることがあります。
そんな時、相手にも感情があることや、相手だって幸せになりたいことなど、すっかり忘れてしまっているのではないでしょうか。
相手も人間、自分も人間。
あなたも私も感情を持っています。それは決して「自分だけ」のものではありません。
つらいことがあると「なんで自分ばっかり」とか「周りはあんなに幸せなのに、自分だけがこんなに不幸」といった気持ちに支配されることはありませんか。
表に出す出さないは別として、誰しもが辛い経験をしています。
これもまた「自分だけ」ではないのです。
ついつい忘れがちなことのことを理解して、初めて相手のことが見えてきます。
誰かのせいにしたり、ネガティブな感情に飲み込まれそうになった時こそ試してみてください。
情けは人のためならず…みたいですね。
自分のメンタルが良くなります!誰かの幸せを祈るっきゃないですね!
大切な存在を失った時の考え方~ストレスを力に変える
次に、家族や友人、ペットなど、自分にとっての大切な存在を失った時の考え方について、もう1冊本を紹介します。
「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」(ケリー・マクゴニガル 神崎朗子訳 大和書房)です。
人はストレスを受けた時に
- 闘争・逃走反応
- チャレンジ反応
- 思いやり・絆反応
といった体や心の反応を示すそうです。これらは、悪いことばかりではありません。
注意力が高まったり、五感が鋭くなったり、人の気持ちに敏感になったりします。
ストレス自体が良い…ということではありませんが、ストレス反応には、
- 困難にうまく対処する
- 人とのつながりを強める
- 学び、成長する
といった効果があるそうです。
では、大切な存在を失った時どうすればいいのか。
それは『そこに何らかの意味を見出すこと』だそうです。
要約すると、失って良かったとは思えないし、もちろん苦しむこと自体にいいことはない。全てのことを乗り越えて成長できるとも限らない。ただ、あなた自身がトラウマにどう向き合うか(逆境のよい面を見つめようとできるか)によって、苦しみから成長できるかが変わってくる…といったところでしょうか。
今まで何を教えてくれたのか、そこから自分は何を学んだのかを考えてみてください。
失ったことは凄く辛いことですが、きっとあなたに何かを残してくれています。
ペットロスを乗り越える
むすめ3は、1年半前に飼っていた犬を亡くしました。
もっと、色々してあげればよかったと沢山後悔もしました。
死んでしまっては、何もしてあげられないのです。
その時、この慈悲の瞑想の短いバージョンを「私」を「飼っていた犬」に置き換えて、毎日唱えていました。
自分のところから旅立ってしまっても、幸せでいて欲しいと願ったのです。
そしてできればまた会いたい。
瞑想のおかげかどうか、今はそのつらさを乗り越えて、2代目わんこがうちに来ています。
まだ時々うるっとするけれど。
先代の子が色々教えてくれたから、コツも要領も分かってて、助かっています。
してあげられなかったことも、できるだけするように心がけています。
先代の子のおかげです。ありがとう。虹の橋でまた会おうね。
もし嫌じゃなかったら、もっといい飼い主になるよう頑張るから、またうちの子になってくれたら嬉しいな。